公開日:2026年6月5日
「学歴のために勉強している」。それがつまらないと感じること、ありませんか?
進学校に通う優秀な子でも、同じ悩みを抱えています。今日は二つのご相談を受けた中で考えた、「勉強の動機」のことについてお話しします。
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
今日、二件ご相談をいただきました。ひとつは、高校生になって一度うちの塾を離れた子が、改めて相談に来てくれたケースです。
かなり優秀な子で、今は進学校に通っています。でも「自分の将来や、学校や勉強との向き合い方」について、少し悩んでいるとのこと。
その子が言ったのは、こんな言葉でした。
「学歴のためだけに勉強するのって、何か違う気がするんですよね」
優秀な子ほど、こういう問いに直面することがあるのではないでしょうか。「一体、私は何のために勉強しているんだろう」と。
『教育脳』のブログでも触れた、ブルデューの視点を踏まえると、学歴の社会的な役割がよりよく見えてくると思います。
学歴については、以前のブログでもお話ししましたが、それ自体は勉強の本質ではないと思っています。
勉強ができるかできないかは別として、社会的地位や格差の再分配を決めるうえで、学歴が一定の役割を果たしていることは、事実としてあると思います。フランスの社会学者ブルデューは、教育は社会的格差の再生産を担う装置になっている、といったことを指摘しています。難しい言葉ですが、その役割があることは否定できません。
だから学歴を軽く見ないほうがいい、という意見もあるでしょう。大人になっても学歴は見られるものですから、ちゃんと子どもたちに伝えなければ、という考え方もわかります。
とはいえ、ここに大きな問題が横たわっています。
で、ここが問題なのです。学歴のために行う勉強は、そもそもがつまらない。
勉強と学歴は、本来別物です。別物であるべきものを勉強の目的に混ぜ込むと、それは外的動機付けになります。就職の際に評価されるため、というように、誰かに認められるため・負けたくないため、という外からの理由で机に向かうことになる。結果、勉強そのものへの興味が薄れてしまいます。学歴はあくまで手段であり、学びそのものではないのですから。つまらないと感じるのは、ごく自然なことだと思います。
勉強がつまらないのに「そんなこと関係ない、無理矢理でもやるべきなんだ」と押し付けることの良し悪しについては、私も考えさせられます。
私個人の感覚としても、学歴のために勉強するのはつまらない。高校時代、偏差値のためだけに暗記していた頃は、本当に嫌だった。あの頃の記憶は、あまり楽しい思い出として残っていません。
だからこそ、勉強そのものを楽しいものとして捉えてほしい。つまらないものとして捉えてほしくない。それは私が、生徒たちにずっと直接的にも間接的にも伝え続けていることです。
そんな中で、昨日の入塾面談でのことです。
初めて会った男の子に、Moveが大切にしていることをお話ししました。そのときの笑顔が、ちょっと忘れられません。
進学空間Moveという塾は、その後の道の選択肢を、いろいろと示したいと考えています。選択肢を見せることは、志望校を決めさせることではありません。あくまで「こんな道もあるんだ」という幅を伝えることです。今後の日本社会や技術の発展がどうなるのか。データや実体験から、子どもたちに伝えていく。
毎年行っている台湾留学セミナー。大学に行った先輩の話。経済学を学んで、今社会人として働いている方の話。ほかにもいろんな道がある、ということをちゃんと伝えたいのです。
そのうえで、「自分にとって、その選択肢に向かって進みたい」と思えたとき、「そのためには勉強が必要だ」と心から思えれば、その勉強はきっと楽しいものになるはずです。楽しいと感じられたら、学力は自然についてくるものです。
そんなことを、この男の子にお話ししたら、いい感じで笑ってくれました。いいな、と思いました。
中学生だろうと高校生だろうと、目の前のテストや入試のためだけじゃなくて、自分が向かう先のために勉強をしていく。そして勉強の内容そのものが、自分のためである、という感覚を持って机に向かうこと。それが何よりも大事だと、私は考えています。
何のために勉強するのか、という問題には、正面から向き合う必要があるのです。
高校生が「学歴のためだけに勉強するのって、何か違う気がするんですよね」と問いかけてくれた。中学生の男の子は、自分の進みたい道のために勉強すれば楽しい、と笑ってくれた。同じ問いへの、二つの答えの形です。
学歴の現実を知ったうえで、自分の進みたい道のために学ぶ。それが、私が子どもたちに伝えたいことです。
そのうえで、勉強しやすい環境と、詰まったときのサポート機関として、学習塾進学空間Moveを運営しています。質問しやすい空間づくりや、個別演習でひとりひとりに寄り添うことも、その一環です。
進学空間Moveに興味がある方は、ぜひご連絡いただけたらと思います。よろしくお願いします。
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