こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
学校で習った内容を、塾でもう一度説明してもらう。
家では、教科書を何回も読みなさいと声をかける。
そう信じてやってきた方は、けっこう多いのではないでしょうか。
たしかに、それも復習ではあります。
ただ、同じ話をもう一度聞くこと。同じ文章をもう一度読むこと。
それにどれだけの効果があるのか。
認知心理学の研究は、そこにかなり冷たい答えを出しています。
今日はそんな話です。
これは同時に、Moveがなぜ個別演習という形をとっているのか、その理由を科学の言葉で説明する話でもあります。
学び方については、すでに膨大な研究がある
心理学の勉強を進めていくなかで、あらためて感じることがあります。
どうすれば効率よく学べるか。どうすれば覚えられるか。
このテーマには、驚くほど膨大な量の研究が積み上がっています。
そのなかで『使える脳の鍛え方』という本を知りました。
学習を科学した本の、ひとつの決定版と言っていい一冊だそうです。
いま読んでいる最中なのですが、Moveがやってきたことと重なる部分が多くあります。
今日はそこから、勉強法の基本にあたる部分を紹介します。
クイズを足しただけで、13点の差がついた
本の中に、アメリカのイリノイ州にあるコロンビア中学校で行われた実験が出てきます。
授業も、教科書も、教える先生も、それまでどおり。
変えたのはひとつだけです。範囲の3分の1について、短いクイズを出すようにしました。
そして学期末の試験。
クイズをした範囲は92点。しなかった範囲は79点。
同じ先生が、同じ教科書で、同じように教えた範囲です。
違いは、途中でクイズを挟んだかどうかだけでした。
読み返した範囲は、何もしなかった範囲と変わらなかった
この実験には、もうひとつ別の範囲がありました。
クイズはせず、代わりに教科書を3回読み返した範囲です。
結果はどうだったか。
何もしなかった範囲と、得点はほとんど変わりませんでした。
テスト前、教科書に蛍光ペンを引いている姿を見て、安心したことはないでしょうか。
線を引きながら、マーカーで印をつけながら読み返す。
そうすると、たしかに勉強した気にはなります。
けれど、すらすら読めることと、覚えていることは別物でした。
得点を押し上げたのは、読んだ量ではありません。
テストに向けて覚えようとした、思い出そうとした。その経験のほうでした。
学校の授業は土台。Moveはそれを思い出す場所
実は、この話知っていました。
Moveが演習を中心にしている理由も、ここにあります。
学校の授業を軽く見ているわけではありません。
むしろ逆です。
学校の授業はきちんと聞いてほしい。土台は学校で作ってほしいと思っています。
ただ、その土台を強くするときに、同じ話を二度三度と塾で繰り返しても、あまり意味がない。
思い出すというのは、何も見ずに問題を解こうとすることです。
この問題はこういうふうに解けばよかったな。
この問題はこういうふうに答えればよかったな。
数学なら解き方の手順を、社会なら用語を。
そうやって一つ一つ、問題を解きながら思い出していきます。
そこがMoveの役割だと考えています。
情報カードも、そのための道具です。
表に自分で問題を書き、裏に答えを書く。それをコツコツと作りためて、自分で自分に問題を出しながら思い出そうとする。
え〜と、え〜とと思い出そうとするあの経験こそが、研究が効果を認めている部分です。
知っていても続かない。だから塾でやる
ただ、本にはこうも書いてありました。
厄介なのは、思い出す練習が知られていないことではない。
知っていても続かないことだ、と。
実際、自分からテスト形式で復習している学生は、11パーセントしかいなかったそうです。
情報カードが1000枚近くまで溜まってきた生徒の話は、以前にも書きました。
あれを一人でやろうとするのは、かなりの意志が必要です。
塾でコツコツと書き続けるからできることだと思っています。
だから塾でやります。
意志の問題にはしません。
Moveがやっているのは、家では難しいその作業を、環境と時間を管理することで可能にすることです。
通えば自然とそうなる。そういう仕組みにしてあります。
個別演習であるMoveの一番のポイントは、ここです。
学校で習ったことを、問題や情報カードを通じて思い出す。その作業で頭の中に定着させる。
この作業を本気でやることが、学力を上げることにつながると考えています。
今日は『使える脳の鍛え方』の一部だけをお話ししました。
この本はまだまだ多くのことを示唆してくれています。ひとつずつ、また別の記事でお伝えします。
その前に、一度だけ確かめてみてください。
お子さんの復習は、読み返しになっていないでしょうか。
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