「机には向かっているのに、ちっとも進んでいない」
そう見えることは、ありませんか。
その多くは、やる気の問題ではありません。
ただ、勉強の仕方が下手なだけです。
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
夏期講習が終わり、中学生は定期テスト2週間前に入りました。毎年この時期は、夏に入塾したばかりの子が、Moveで初めてのテスト対策を経験することになります。
その様子を見ていて、改めて思ったことをお話しします。
勉強には「上手」と「へたくそ」があります
これまであまり勉強してこなかった子が、塾に来て勉強を始める。
それ自体は、素晴らしいことです。
ただ、最初のうちは、やり方がうまくありません。
それを一つ一つ直していくのが、Moveの最初の仕事になります。
先に言っておきます。これは、その子を責める話ではありません。誰でも、最初はそうです。
勉強の中身の前に、直すところがある。今日はその話です。
まず気になるのは、机とノートの使い方
Moveでは、80センチ×60センチの、かなり大きめの机を一人に一台使ってもらいます。
これだけ広ければ、今使わないテキストや教科書を脇に置いておくスペースが、十分にあります。
ところが、そのスペースを使わない子が、とても多いのです。
使わないテキストや教科書を自分の手元に積んで、その上にノートを置いて書き始める。
読みづらいし、書きづらい。
その状態を作ってはいけません。
問題のテキストや国語の本文を、机の奥のほう、目から遠いところに置いたまま解こうとする子も普通にいます。「手前に引いて」と、その都度声をかけます。
こういう子は、姿勢というものに無頓着なのだと思います。
頬杖、組んだ足、そしてシャープペンシルの芯
頬杖をついたり、足を組んだりする子も、最初のうちはいます。
何がいけないのか。
集中力が持たないのです。
集中力が切れているから頬杖をつく、という面はあると思います。その一方で、頬杖をつくから集中力が出ない、ということもあります。
体の状態が、頭のはたらきやすさを左右する。
姿勢と覚醒水準、つまり頭がどれくらい働きやすい状態にあるかという関係は、心理学でも扱われてきたテーマです。私は今、放送大学で心理学を学んでいますが、教室で見てきたことに知識の裏づけが取れると、生徒の見え方が変わってきます。
足を組んで勉強している子は、背骨が曲がった状態のまま座り続けることになります。
そもそも姿勢に無理がある。それで集中が続くはずがありません。
道具も同じです。
筆圧の弱い子が硬い芯のシャープペンシルを使うと、薄い字しか書けず、勉強の効率が落ちます。
なんとなくHBを使っている子は多いのですが、筆圧を見ていると2Bや3Bのほうが合っている子もいます。
小学生にシャープペンシルを使わせるべきではない、という議論を見かけることがあります。
あれは理にかなっていると思います。
シャープペンシルは芯が細い。小学生の筆圧では弱すぎて、勉強にならないことがあるからです。
ここまでは、勉強の中身ではなく、外から見える形の話です。
では、わからない問題に当たったとき、何をするのが正解でしょう。
わからない問題の前で、3分も4分も手が止まる
個別演習をやっていると、わからない問題が出てきたところで手が止まる子がいます。
本当に手を止めて考えているのであれば、それでいいのです。
気になるのは、知識もなく、とっかかりもないまま、3分も4分も止まっている場合です。
それは、基本的に無駄な時間です。
知らないことは、知らないでいい。それならそれで、自分で調べる。先生に聞く。
Moveには調べられる教材があり、先生が控えています。わからないことをカバーする体制は整っています。
手が止まっている子に、教えるのではなく「教科書で調べたらいいよ」と伝えると、その子は教科書を調べようとします。
うまく調べることができなくても、止まっているだけよりも随分勉強になります。
それなのに、自分で考えることが一番大切だと硬くなって、調べようともしない。これは、時間の使い方としてもったいない。
知らないことは、知ればいいのです。
わからないことがわかるようになる、それが勉強ですから。
手が止まるくらいなら、まず調べてみてください。
そして本当に考えているのであれば、その考えをノートに書き起こしながら、整理をつけながら進めてください。頭の中だけでは、意外と物事は考えられないものです。
どうか、やる気の問題だと思わないでください
長々と、Moveでの具体的な注意点をお伝えしてきました。
もしご家庭でも同じことが起きているようなら、一緒に改善していってもらえたらと思います。
その上で、一つお願いがあります。
こういう勉強の仕方をしている姿は、外から見ていると歯がゆいものです。勉強が遅々として進まない様子に、苛立ちを覚えることもあるでしょう。
それでも、それをその子の「やる気」とみなさないでください。
ただ、方法が下手なだけです。
やる気を問い詰めても何も変わりませんが、机の上の置き方は今日から変えられます。
思春期になってから頭ごなしに注意すると、多くの場合、反発を生みます。ですからできれば、小学校3、4年生の頃から、こうしたことを一緒に考えていってもらえたらと思います。
とはいえ、中学生からでは遅い、ということはありません。
私が毎日直しているのは、中学生の机の上です。中1でも中3でも、指摘すればその日から変わります。
だからまず、外から見えるものから。
机の上、背中、鉛筆の濃さ。
そこから整えていってほしいのです。
よろしくお願いします。
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